段差解消してお風呂の入口をフラットにした事例

段差解消リフォームの方法

1. スロープの設置

スロープの設置は、最も手軽にできる段差解消の方法です。

玄関や室内の段差に適したスロープを設置することで、車椅子や歩行器の使用がスムーズになります。

スロープの設置費用は、開口の横幅にも拠りますが、およそ1カ所あたり約1万円から2万円程度です。

バリアフリー法に基づき、スロープの傾斜角度は1/12以内(高さ1cmに対して12cmの長さ)で設置する必要があります​ので、狭いスペースや干渉するものがある場合だと設置できない場合がございます。

2. 段差の取り除き

段差そのものをカット・もしくは周りのかさ上げをして段差自体をなくしてしまう方法です。

床材を周囲と同じ高さに揃えることで完全にフラットなフロアにすることができますが、敷居を取る場合は建具のサイズが合わなくなったり、周りをかさ上げする場合は家具の移動が発生したりすることに注意が必要です。

費用は1カ所あたり5万円(敷居がきれいに取れて建具がない場合)から20万円(※6畳程度の部屋の床をかさ上げした場合)程度です。段差の大きさや周りの状況によっては敷居を取ることができない場合もございますので現地確認後の判断をさせていただいております。

3. 踏み台の設置

玄関や室内の高低差が大きい場合、段差を緩和するための踏み台を設置する方法があります。購入のほか、自治体によっては介護保険を利用してのリースもあります。

購入の場合、1カ所あたり約5万円から10万円で設置可能です。安いものもありますが、介護用に作られた、安全性に考慮された商品を選ぶことが大切です。素材の滑りにくさも確認して購入するようにしましょう。

4. 浴室をユニットバスにする方法

浴室の入口の段差解消として人気なのがこの方法です。

木造の戸建てのおうちでは、タイルのお風呂からユニットバスにすることで入口の段差がなくなる場合がほとんどです。そのため、寒さや古さを理由にだけでなく、安全性のためにユニットバスの改装をする方が増えているのです。

費用はお風呂の改装のため90万円から200万円かかりますが、お風呂全体が新しくなり、手すりなども設置できるためトータルで安全性が高まります。

費用と施工期間

段差解消リフォームの費用は、リフォーム箇所や方法によって異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。

  • スロープ設置:1万円~2万円
  • 段差取り除き:5万円~20万円 ※広さによって異なります
  • 踏み台設置:5万円~10万円
  • ユニットバス:90万円~200万円

施工期間は、リフォームの規模によりますが、1日から数日で完了するケースが多いです。

ユニットバスの改装や、広い部屋の追い張りが何部屋もある場合などは1週間以上かかることもあります。

段差解消リフォームの注意点

手すりを設置したリフォーム

1. 補助金が利用できるかチェックする

バリアフリーリフォームには、介護保険制度や各自治体の補助金制度が利用できる場合があります。

介護保険制度では、要件を満たすことで最大20万円までの工事費用を補助してもらえることがあります。

また、所得税控除や固定資産税の減税制度も活用できる場合があります。

2. 誰のためのリフォームかを明確に

段差解消リフォームを行う際には、誰のために行うのかを明確にすることが重要です。

使う方がスロープだけで十分通行可能なのか、手すりも付けた方がいいのか。浴室の段差解消をすることで将来的に自宅で入浴できるように…など、長期的な視点で主に生活する人の希望に即したリフォームになるようにしましょう。

3. 安全性の確保

バリアフリーリフォームを進める際には、安全性を最優先に考慮しましょう。

特にスロープの設置では、傾斜角度に注意し、滑りにくい素材を選ぶことが重要です。

また、手すりの設置や床材もすべりにくいものを選ぶなど、安全性向上のために検討する必要があります。

まとめ

段差解消リフォームは、高齢者や身体の不自由な方だけでなく、すべての家族にとって安全で快適な住環境を提供するために効果的なリフォームです。

スロープや踏み台の設置、段差の取り除き、敷居の撤去など、様々な方法があり費用や施工期間も異なります。使う人や家に沿った方法で段差解消し、安全性を高めましょう。

また、補助金制度の活用やリフォームの目的を明確にすることで、満足度の高いリフォームを実現しましょう。